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ユーザーアクセス管理とは? アカウント管理の流れとリスクを解説

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情報漏洩や不正アクセスの脅威を未然に防ぐために、ユーザーアクセス制御は近年さらに重要度を増しています。
本記事では、ユーザーアクセス管理の概要に触れ、適切なアカウント管理や生じる可能性のあるリスク等について解説します。

ユーザーアクセス管理とは? アカウント管理の流れとリスクを解説
 目次

ユーザーアクセス管理とは

ユーザーアクセス管理とは、あるシステムを利用する各ユーザーがアクセスできる情報の範囲を、管理者がコントロールすることを意味します。アクセス制御の設定・変更は管理者に限定された権限です。

例として、同じ会社の社員であったとしても、営業部の社員は人事部のデータにアクセスする権限が与えられていない場合などが考えられるでしょう。特定のデータやネットワークにアクセスするには、デバイスによる認証や本人確認情報の入力などにより、アクセス許可を得る必要があります。

広い意味では、IDカードを利用した入室制限なども、アクセス制御の一種に含まれます。

ユーザーアクセス管理をする目的

アクセスを管理する目的とは、アクセス権のない人が情報に触れることを禁じ、悪意のあるアクセスから情報を防衛することです。不正アクセスやクラッキングなど、さまざまなリスクを未然に回避するために、管理者による制御を徹底する必要があります。

不正アクセスやサイバー攻撃の直接的な脅威を感じていない場合でも、適切な管理をせずにいることは推奨されません。個人情報や機密情報が漏洩すると、大きな信用問題に発展する可能性が高いため、徹底した管理は不可欠です。

管理者によるコントロールが適切に行われているのであれば、もしも情報が漏洩してしまった場合でも、情報流出経路を速やかに特定できます。このように、不正アクセスに対処する際にもアクセスの制御が重要となるでしょう。

ユーザーアクセス管理の基本機能

アクセスを管理には大きく分けて「認証」「認可」「監査」という3つの基本機能があります。

「認証」とは、識別番号やパスワードなどにより、本人であることの確認をすることです。近年、認証は複雑化する傾向にありますが、安全性と利便性を両立させるために認証の難易度を適切に調節することが重要です。

「認可」とは、認証によって本人であることが証明された人に、アクセス権を付与することを意味します。「閲覧のみ可」や「編集まで可」など、情報にどの程度までアクセス可能かも調整可能です。

「監査」とは、認証・認可の履歴を記録・管理することにより、以前に不正アクセスやサイバー攻撃がなかったかを過去に遡って確認する機能です。

適切なユーザーアクセス管理がされていない場合のリスク

ユーザーアカウント管理を怠った場合に生じるリスクを把握しておくことにより、情報セキュリティに対する意識を高く保つ機会となるでしょう。

本項では、ユーザーアカウント管理が適切に実施されなかった場合に起こり得るリスクを解説いたします。

使われていないアカウントを放置してしまう

すでに退職してしまった社員のアカウントがそのままにされているなど、現在では使用されていないアカウントが放置されるリスクがあります。

アクセス権が抹消されないまま残存しているアカウントは、サイバー攻撃の起点として悪用される可能性があり危険です。放置されているアカウントは、不正アクセスを受けたとしても発覚が遅れがちになるというリスクもあるでしょう。

使われていないアカウントが放置されないためにも、適切な管理が必要です。

アカウントが散在してしまう

現在は多くの人がさまざまなサービスやアプリケーションを利用しており、アカウントが散在するリスクが生じやすくなっています。

統一されていないアカウントが散在していると、アクセス権を統合的に管理するセキュリティシステムなどが効率的に運用できないというリスクに繋がります。

アクセス権とアカウントの円滑な連携を保つためにも、いくつものアカウントが散在している状態は避けるべきです。

過剰なアクセス権が与えられてしまう

アクセス権は本来なら、部署異動や役職変更などの際、適切に移行管理されなければならないものです。例えば部署を異動した場合には、以前の部署で使用するデータへのアクセス権がなくなるのが適切です。

しかし制御が適切にされていない場合は、本来なら有り得ないはずの過剰なアクセス権が、ある個人に集中するという状況も招きかねません。情報漏洩のリスクを減らすためには、社員それぞれのアクセス権を適切に管理することが非常に重要なのです。

アクセス権の管理基準や管理者が不明瞭になってしまう

アクセス権のコントロールを怠ると、どのような基準で誰にアクセス権を付与するのか、それを管理するのは誰なのかが不明瞭になるリスクもあります。

管理基準や管理者が曖昧になると、アクセス権を行使すべき人が利用できず、業務遂行に支障をきたす可能性があります。責任の所在も曖昧になり、トラブル発生時にも迅速な対応が困難になってしまうでしょう。

アクセス権の管理基準や管理者は、業務内容の変更や人事異動に合わせて、常に明確に維持しておくことが重要です。

適切なユーザーアクセス管理の流れ

ユーザーアクセス管理の重要性について解説しましたが、具体的にどのような手順で進めれば良いのでしょうか。

ここでは、適切なユーザーアクセス管理の流れを解説いたします。

アクセス権の要件定義

アクセス権の要件定義は第一のステップと言えます。アクセス許可の条件を事前に設定しておきましょう。

アクセス要件は、職務上の権限に応じて定義することが重要です。ただ職位が高いからという理由で、特定の個人に権限を集中させないよう注意する必要があります。

アクセス要件の定義をする際には、管理者権限を有するアカウントを共有することも避けるべきです。不正アクセスの原因や責任の追及が困難になってしまいます。

アクセスの要求に対する検証と対応

アクセスの要求があった場合には、対象となるシステムやサービス・データに対するアクセス要求が妥当であり、適切な管理者に承認されているかどうかを検証します。

アクセス要求の妥当性が検証されると、ID及びアクセス権の付与が実行されます。アクセス権限の妥当性を頻繁に検証することで、不正アクセスなどの防止に直結するでしょう。

アクセスログの監視と追跡

アクセスログの監視と追跡はアクセスを制御する際に不可欠です。組織内の人員の異動や編成変化などにともない、アクセス権限の変更が必要になる場合は多々あります。

組織内で何らかの変化があった際には、アクセス権の変更や抹消が適切になされているかを確かめましょう。

必要な人にアクセス権が適切に付与されているか、また不要なアクセス権を有している人はいないか、常にアクセスログの監視と追跡により確認することが重要です。

IDaaSなどのツールの導入がおすすめ

ユーザーアクセス管理を効率的に行うために、IDaaSなどのツールを利用するのがおすすめです。

IDaaS(Identity as a Service)とは、複数のID認証やパスワード管理をクラウド上で行うサービスを指し、アクセス管理のコスト削減と効率化に大いに活用できます。

IDaaSには、アクセス地域や使用デバイス・アクセス時間帯など、通常との行動パターンの違いを検知し、追加で多要素認証を要求するリスクベース認証機能を有するサービスもあります。

シングルサインオンの機能もアクセス管理と相性が良いため、IDaaSの利用をぜひ検討すべきでしょう。

まとめ

サイバー攻撃や不正アクセスの防止だけでなく、業務効率化を図るためにも、ユーザーアクセス管理を適切に実施すべきです。

生じる可能性のあるリスクを正確に把握し、セキュリティ向上への意識を持つことが大切です。

ぜひお気軽にご相談ください

IDaaS「Gluegent Gate」はシングルサインオンによるユーザーの利便性・セキュリティ向上に加え、
ゼロトラストの構成要素に欠かせない統合的なID管理を実現します。

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