【2022年版】長時間労働を減らして働き方改革を進めるには
2019年4月以降の働き方改革関連法案の施行や、2020年1月に始まった新型コロナウイルス感染症の流行で、「働き方改革」ということばを耳にしたり、考える機会が増えました。皆さんの働き方や、ご自身の働き方についての考えには変化があったでしょうか。これまであまり意識していなかった方も、この2年の間で改めて自分のこととして考えるタイミングが増えたのではないかと思います。
今回は、働き方改革の中でも「長時間労働の是正」に関する取り組みについて取り上げます。
働き方改革とは
厚生労働省が公開した「働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて~」には、「『働き方改革』は、働く方々が、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、 自分で「選択」できるようにするための改革です。」と記されています。
「働き方改革」は、日本経済の再生と少子高齢化に立ち向かうためのチャレンジとして始まった施策ですが、厚生労働省の資料にもあるように、働く人々のための改革です。
具体的には「長時間労働の是正」、「多様で柔軟な働き方の実現」、「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」が掲げられており、経営者でない自分にやれることはないのでは・・と考えてしまいそうですが、そんなことはありません!特に長時間労働の是正は、日々働く私たちが今日からでも取り組めるのではないでしょうか。
長時間労働の原因をなくす
「長時間労働の是正」を実現するためには、ビジネスモデルを転換するようなDX(デジタルトランスフォーメーション)など全社的に取り組む施策もありますが、実務担当者が日々の業務を見直して生産性の向上等の業務改善し続けることも重要です。
業務改善を実現する順番と視点を示すものとして、「ECRSの原則」があります。E・C・R・Sは、それぞれの英単語の略称で、E(Eliminate:排除)、C(Combine:結合)、R(Rearrange:入れ替え)、S(Simplify:簡素化)であり、元々は製造業の生産性向上のために開発されたフレームワークだそうですが、今では製造業だけでなく、小売業や事務系の職場でも利用されているそうです。
このECRSの原則において大切なことは取り組む順番です。まず「E:この業務はなくせないか」と考えます。今行っている業務をなくすことは、担当者にとっては抵抗があるかもしれません。今まで「必要だから」やっていたことなのに、それが「不要だ」と言われてしまっては、否定されたような気持ちになってしまいがちだからです。ですが、なくせる業務はなくしてしまうことで、長時間労働の原因の一端を削減することができます。
身近なところでいえば、「この書類は印刷する必要があるのか」「ハンコは必要か」「この書類形式でなければならないか」などが挙げられます。一つ一つの作業はわずかな時間でも、それが労働時間の増加につながるのであれば、廃止できないか検討してみることをオススメします。職場の文化もあるので、明日からすぐには難しいかもしれません。ですが、「なくてもよい業務」をなくすことが自分だけではなく組織全体の労働時間削減に繋がります。
次に、「C:複数の業務をまとめられないか」を考えてみます。複数の部門がかかわる業務の場合、連続した業務でも書類が変わったり、進め方が変わったりすることはあるでしょう。その結果、「書類から書類への転記」「書類内容の関係者への連絡」など、必要だけれども手間のかかる業務が生まれます。まとめたいですね。
さらに「R:順序や場所は入れ替えられないか」はどうでしょう。A部門→B部門→C部門→D部門と進むような業務があった場合、B部門とC部門を同時に進行できたら(直列から並列に入れ替えたら)時間短縮につながります。
最後に「S:簡単にできないか」。個人の裁量で行っていた業務を標準化し、決まった手順を迷うことなく行えるようにマニュアルを作成して運用したり、書類を整えたり、あるいはツールを活用するなどで労働時間の削減を実現できるのではないでしょうか。
働き方改革を実現するクラウドワークフローシステム
今回は、長時間労働の是正に焦点を絞ってご紹介しました。
長時間労働を削減するには一朝一夕での実現は難しいですが、弊社のクラウドワークフローシステムGluegent Flowは、そのお手伝いが可能です。では具体的にどんなことが実現できるか、それについては以下の記事もご覧いただけたら幸いです。
●Gluegentシリーズサービスサイト
紙からシステムへ!ワークフロー導入のコツと選定のチェックポイント
●Gluegent Blog
業務時間を圧迫する「定型業務」は、「ワークフロー」化して、定時で帰りましょう
(橘)