【セミナーレポート】路線検索とワークフローで実現するバックオフィスDX
こんにちは。セミナー担当です。
今回は、「路線検索とワークフローで実現するバックオフィスDXー交通費精算にかかる月2500分の作業時間を大幅削減ー」と題し、11月21日に実施したセミナーレポートをお届けします。
今回は、「駅すぱあと」を開発提供されている株式会社ヴァル研究所と、弊社サイオステクノロジー株式会社の2社にて開催いたしました。
交通費におけるシステム化と業務 コスト削減について
前半は、「駅すぱあと」を開発提供されている株式会社ヴァル研究所 油井様よりお話いただきました。今回は、油井様がお話された内容を元に、私(サイオステクノロジー セミナー担当)が思ったこと、考えたこととしてレポートさせていただきます(意見や感想は私個人のものです)。では本題にまいります。
交通費精算は、経費精算業務の中でも煩わしいという意見が多いそうです。ヴァル研究所が過去に実施したアンケートでは、「めんどうくさい」「会社で残業しないと精算ができない」などの意見が挙がったとのこと。
実際、営業などの外出が多い社員にとっては、交通費精算は悩みの種ですよね。1件1件は少額であっても営業の方には件数が多く、行き先も固定でないため金額も一定ではありません。ただでさえ移動で業務時間が足りないのに、わざわざ帰社して申請しなければならないなんて大変です。これらの業務、どれくらい時間がかかっているかみなさんはご存じですか?
油井様から詳しく解説いただきました。以下の図をご覧ください。
紙やExcelで交通費精算を行っている場合、申請者は、工程確認→経路と運賃を検索→社内規定のチェック→申請書にコピー&ペースト→印刷→申請と多くの作業が必要となります。そしてそれぞれの内容に対して、承認者と経理担当者がチェック、押印、支払処理をして1件が完了です。これらの業務はそれぞれどれくらい時間がかかっているでしょうか。以下のグラフをご覧ください。
25分は、営業・内勤を含めた申請者の1人あたりの1か月にかかる時間です。100名の企業だとすれば、毎月2500分もの時間を交通費精算に費やしていることになります。それが、申請をシステム化することによって60%も削減できるのだとか。
承認者はどうでしょう。
1か月あたり5分。おや?意外と少ないですね?違うのです。こちらは申請者1人に対する承認者の処理時間なので、10人の申請者がいれば、承認者は5分×10人分で毎月50分の時間がかかるとのこと。
グラフの数字だけ見れば1人あたりは少なくても、ちりも積もれば山となるで組織としては見過ごせない時間を要しています。数字だけではありません。
システム化した定性的な効果として、アンケートでは「コンプライアンス意識の向上」「証跡画面の貼り付けやチェック業務の削減」「経理業務の負担軽減」が挙げられたそうです。
このように、数字の上でも数字以外の面でも「駅すぱあと」の効果を実感する話でした。
では、ほかにもいくつかの交通機関情報提供サービスがある中で、「駅すぱあと」が良い理由は何でしょうか。
そもそも「駅すぱあと」とは
「駅すぱあと」とは、一言でいうと 公共交通機関の最適経路および運賃情報を提供するシステムです。1988年に日本で最初に発売され、経路検索のパイオニアとして、鉄道のみならず航空や水路の経路・運賃情報までも提供しています。私は以前これを知らず、検索してみたら船便が候補に出てきてびっくりしたことがあります。当時はさすが島国!と思いましたが、すごいのは「駅すぱあと」でしたね。失礼しました。
「駅すぱあと」は、個人ユーザーへの情報提供だけでなく、さまざまな法人向けサービスとも連携し、交通機関のデータを提供しています。弊社のクラウドワークフローGluegent Flowは、「駅すぱあと API」と連携し、情報を利用させていただいています。
「駅すぱあと API」はクラウド型のサービスで、連携したシステムはメンテナンス不要で最新の交通機関情報を利用することができます。Gluegent Flowは、運賃の改定などを気にすることなく、利用者の皆様に最新の情報をご提供できるという仕組みです。
さらに、「駅すぱあと」は長年の実績から、主要な路線からコミュニティバスに至るまで日本全国の路線をカバーしています。また、定期的なアップデートで迅速にデータを更新しているため、利用者は信頼してデータを活用できるのです。
盤石な情報基盤が真価を発揮するシーン:運賃改定
運賃改定は、社会情勢の変化や設備投資・維持のための社内留保を目的として行われていますが、例えば2024年10月1日には、料金改定が全国では鉄道で15社、バスで51社もあったそうです。これらの膨大な情報更新を、「駅すぱあと」が一手に担い連携先サービスに提供していることのこと。
その結果、交通機関のデータの利用者は最新の情報を遅滞なく利用できるのです。もしも「駅すぱあと」がなければ、運賃改定に気づかずに前の申請のコピーで再申請してしまい、承認者や経理の確認段階で気づいて差し戻しをしたり、支払った後に誤りが判明して返金対応が発生したりなど多くの問題が噴出することにもなりかねません。
「駅すぱあと」があるおかげで、「日々の交通費精算」や「出張申請」、「運賃誤り」などによる業務時間削減が実現できるのですね。とくに、公共交通機関利用者が多く、厳密に交通費の精算を行う日本においては、なくてはならないサービスです。
「駅すぱあと」、まさに名は体を表すサービスですね。
旅費交通費に関わる業務をデジタル化 ~申請業務の工数とミスを削減するワークフロー
後半では、交通費精算の課題や、「駅すぱあと」を活用して路線検索ができるGlugent Flowの利点について、及川が解説しました。
交通費精算の業務課題
キーマンズネットが2022年9月に行った調査によれば、経費精算を紙やExcelで行っていると企業はいまだに3割もあるそうです。
紙・Excel申請において、「申請者」は経路の検索と転記が手間、入力/計算ミスによる差し戻しなどの課題が挙げられます。「承認者」はそれらの誤りを防ぐために、入力内容を確認する手間が生じます。
また内容によっては修正や差し戻しが必要となるなど、手間も時間もかかる可能性があります。さらに紙やExcelの場合、承認の証跡を残すためには押印や電子署名が必要となりますが、多くの場合はオフィスに出社して作業する必要があるのではないでしょうか(オフィス出社は申請者も必要ですね)。
「駅すぱあと」連携したワークフローがある場合はどうでしょうか。
申請者は、検索した経路と運賃の結果を1クリックで反映させることができます。経路と運賃は常に最新情報に更新されているため、路線の入力ミスや計算ミスが起きるリスクを大幅に軽減できます。
承認者はどうでしょうか。目的地や交通手段など全体が正しいかを確認する必要はありますが、「駅すぱあと」の情報が正しく反映されているため、個別の経路と運賃を検索して照合したり、計算しなおす必要はありません。
さらにGluegent Flowはスマホからもアクセスできるため、わざわざ会社に戻って押印したり経理に提出するなどの作業が必要ありません。帰りの電車の中でその日の交通費精算を申請・承認することも可能となるのです!
というわけで、今回は「駅すぱあと」と交通費精算が劇的に時間短縮できる方法を紹介いただきました。
さいごに
私は、前職で地方から都内に出張した際に、地下鉄での移動を誤ったルートで申請してしまい、経理から差し戻されたことがありました(数十円の相違でした)。大変申し訳なく思ったと同時に経理はそんな細かいところまで見てくれているのかと驚いた記憶があります。「駅すぱあと」やGlugent Flowを利用していれば起こらなかったミスでした。
現在も毎日・毎月の交通費精算に苦労されている方は多くいらっしゃると思います。
「駅すぱあと」とGlugent Flowで、業務で公共交通を使うすべての方と経理部門の方が、ラクになりミスもなくせるように活用いただければ幸いです。
Glugent Flowの導入を検討中の方も、ご利用中のお客様もぜひお気軽に相談ください。
(橘)