
IPO準備工数が1/10に!野良フローを撲滅させ、業務改善へ
株式会社コミットは、金融機関や公共機関向けのシステムインフラ構築・運用を中心としたエンジニアリングサービスを提供。1996年に現社長が立ち上げ、約10年後に法人化を果たされました。その後、大手企業との取引をきっかけに着実な成長を遂げ、現在は社員約100名、売上10億円規模の企業へと成長しています。
主要事業は、大手企業や大手金融機関向けに、システムインフラの設計や構築・運用サポートを提供。常駐型のエンジニアリングサービスを通じた技術支援となります。
その他にもDX推進・ITインフラの最適化や、企業の情報システム部門のITサポートを行われており、中小企業やIT投資に慎重な企業向けに、クラウド移行・システムリプレースの提案(オンプレミスからクラウドへの移行支援)や、サーバー・ネットワーク機器の故障対応などトータルな支援を提供されています。
野良フローを防ぎ、統制を強化!Gluegent Flowを選んだ背景・理由

取締役 伊藤様:創業当初は、経理・給与計算を一人で担当しておりましたが、社員の増加とともに経理業務を効率化するためにクラウド会計ソフトを導入したと聞いています。その後、IPOを視野に入れ、承認履歴を確認していたところ、クラウド会計ソフトの承認フロー機能には課題があることに気づきました。多段階承認の不便さや仕訳の見づらさに加え、身上異動や稟議の履歴管理が不十分だったため、ワークフローの見直しが必要になりました。
ワークフローの検討当初は、会計ソフトの代替えで考えていたため、最初に目を付けたのは、会計ソフトでしたでしたが、コスト面で折り合いが合わず、私自身の過去のIPO経験を踏まえて「使いやすく、コストを抑えられるSaaS」が最適だと考え、クラウドワークフローシステムの検討へと舵を切りました。
喫緊の課題は、管理の行き届かない“野良フロー”や社内規定に沿った承認ルートの統一で、規定整備と承認ルート整備が必要でした。「システム導入した後に、社内整備を進めるのか」「先に社内整備を行った上で、システム導入するのか」社長を含め社内議論を重ねた結果、ワークフローシステムの導入を先行させることにしました。
ワークフローシステムの選定ポイントは、「内部監査やIPOに対応できること」「リーズナブルで使いやすいこと」2点を重視し、最終的にC社のクラウド型ワークフローとGluegent Flowを比較検討しました。その結果、これらの要件を満たすGluegent Flow を採用しました。
Gluegent Flowでは、稟議の統制が取りやすく、適切なワークフロー管理が可能で、一般ユーザー(申請者や承認者)は、管理者が設定したワークフローに沿って申請・承認を行うため、組織全体の運用ルールを維持しやすい点もメリットとして評価されました。
その結果、バラバラだった申請・承認の仕組みを一本化し、管理を強化できました。結果として、申請の窓口が統一され、スムーズな業務フローを実現できました。
Teamsやメールで申請窓口がバラバラ。煩雑だった申請が、Gluegent Flow導入で業務フローを統一化。内部統制の強化と申請業務の効率化を実現
伊藤様:Gluegent Flowを導入し一番良かったと感じている点は、IPOに向けた社内整備が整い始めたこと。稟議関連のログを蓄積し、管理でき、内部統制を強化・改善できたと実感しています。
まだ完全に使いこなせているわけではありませんが、Gluegent Flow は汎用性の高いフォーマットが多数用意されており、クイックに初期設定できました。
また、導入時にカスタマーサクセスの担当者に無料で相談できた点も非常に助かりました。特に、承認ルートの設定が簡単で、他のツールより使いやすいと感じています。

管理本部 経営企画部 総務課 主任 笹田様:情報の閲覧権限を必要な人だけに設定できる点も魅力です。例えば、採用関連の稟議は人事部門内で回り、給与関連のデータは給与担当者だけが見ることができるように設定できます。
その結果、クラウド会計ソフトでは難しかった機密情報の管理が容易になり、コントロールがしやすくなりました。
同様に身上異動に関しても、承認ルート以外の方は閲覧できないようになっており、大きく改善できたと感じています。
以前の煩雑な状況が統一され、かつ、閲覧権限や多段階承認を実現でき、社内整備が進みました。

管理本部 経営企画部 課長 及川様:多段階承認の設定に関しては、ステップ数に制限がない点が非常に良いと感じています。
Gluegent Flowでは承認後の後工程まで経路として作成でき、一連の業務フローとして処理できるのが大きな利点です。
また、クラウド会計ソフトでは承認後の情報を共有できませんでしたが、Gluegent Flow は、その課題も解決しました。
アカウント毎に編集権限を付与できたり、システム連携が得意な点も評価しています。特に、Power Automate を活用したデータ連携や処理の自動化を今後進めていきたいと考えています。
伊藤様:弊社は、クライアントへの常駐スタッフやリモートワークなど、社員の勤務地が分散しており、統制が難しく、ワークフローをSaaSで運用することが重要だと認識しています。従業員全員にPCを貸与しているわけではありませんし、従業員の過半数を占める、常駐先の現場にいるエンジニアはスマホを使用してワークフローを活用しています。オンプレミスだと帰社してから経費精算をする必要があり、従業員満足度のためにも働き方に合わせたIT環境提供のためにも、SaaS導入が不可欠と考えます。
Gluegent Flow導入をきっかけに、証跡保存・管理の重要性を社員に理解させ、「会社を守る文化」を構築していきたいですね。最終的には、新規取引のワークフローにも Gluegent Flow を活用し、マニュアルや規定に沿った証跡を残し、管理を徹底することが目標です。
また、弊社代表が掲げる『自律的に運用できる仕組み』を実現するため、承認プロセスの電子化と明確なルールの運用を進め、監査対応にも耐えうる体制を整えていきます。
サポート部隊の手厚い支援に感動!社員からの不満の声はありませんでした
笹田様:Gluegent Flow 導入時は、急ピッチで現状の承認フローをGluegent Flowに移行する必要がありました。既存の仕組みを理解しながらの移行は大変でしたが、カスタマーサクセスや営業担当者の手厚いサポートのおかげで、スムーズに進めることができました。カスタマーサクセスさん指導のハンズオンで、実際に操作するとシステムの使いやすさを実感しました。初期設定を進めるうちに、最適な運用を見据えた設定方法が自然と身につくようになったと感じています。
身上異動など特定のルートに制限をかける自由度、承認と確認のフローを段階的に分けられる点、この2点が特に印象的でした。運用は、稟議申請(3つの金額区分)、身上異動、住所変更、計5つのモデルから開始しました。社内向けの説明会を開き、使い方をレクチャーしたことで、特にクレームもなくスムーズに運用が開始されましたね。
やりたいことを実現できる、その柔軟性に感動しています。今後もサポートを受けながら、より効率的に活用していきたいと考えています。
及川様:現在はまだ、Teamsやチャットで依頼する社内申請がありますが、今後はGluegent Flowへの統一を進めます。まだまだ私たちが把握できていない「野良フロー」が存在する可能性があり、整理には時間がかかると予想していますが、今のうちにしっかり取り組むことで、将来的な業務の効率化につなげたいと考えています。
伊藤様:今後の展望というか見込みとして、野良フローの撲滅やIPO準備の効率化を期待できます。もしGluegent Flowを導入していなかったら、IPO準備に10倍以上の工数を要したでしょう。未導入のままだった場合の負担の大きさを考えると、その効果は非常に大きいといえます。今後もIPOに向け、Gluegent Flowを用いた内部統制の強化を行っていこうと考えています。
――IPO準備を機に、承認フローの証跡保管・管理の課題が浮上。ワークフローシステムGluegent Flow導入を決めるとともに、急ピッチで社内整備を実施されました。その効果は、「未導入なら10倍以上の工数が必要だったはず」と実感するほど。今後もIPOに向け、内部統制の強化と業務の効率化を実現されていくことでしょう。