
稟議にかかる時間を最大5日から1日に短縮。アナログ文化からの脱却と業務効率化を実現!
OCHIホールディングス株式会社は、建材・環境アメニティ・加工・エンジニアリング・その他の5つの事業を統括している持株会社です。
中核子会社である越智産業株式会社は、1955年に創業した地域密着型の住建コンサルティング商社として、全国21拠点で事業を展開しています。 現在、OCHIホールディングスおよび越智産業の従業員約440名が「 グルージェントフロー(Gluegent Flow)」を活用し、全社的な業務効率化を推進しています。
アナログな文化と旧システムが招いた決裁業務の課題

情報システム部 阪本様 : 以前の建材・住宅業界は、紙による書類のやり取りが当然のように行われており、ペーパーレス化がなかなか進まない状況でした。営業所間でも紙書類を郵送するのが日常で、決裁者を追いかけたり探したりすることに時間を要したり、書類をキャビネット保管し、管理しなければならないなど、業務は非常に非効率的でした。
2013年にオンプレミス型のグループウェアを導入した際、旧基幹システムとの連携を前提にワークフローを導入しました。しかし、当初は基幹システムの申請書作成機能の活用にとどまり、ワークフロー本来の利点を十分に引き出せていませんでした。
その後、社内処理のワークフロー化を段階的に進めていきましたが、オンプレミス型であったため社内ネットワーク外からは利用できないという制約がありました。このため、外出先や出張先での迅速な決裁ができないことが大きな課題となっていました。
リモート決裁とMicrosoft 365連携が必須要件:選定のポイントは『印影対応』と『コストパフォーマンス』
阪本様 : 2020年頃、メールサービスの入れ替えとデータセンターの契約期限が重なるタイミングで、Microsoftのメールサービス導入を検討。これに合わせ、Microsoft系のグループウェア製品も導入の候補に入れました。新製品導入による社員の操作教育や学習コストを考慮し、既存オンプレミス型グループウェアのサーバーをクラウド化する案や、ワークフロー機能のみクラウドサービスに置き換える案を検討しました。ワークフローシステムの選定条件は
・Microsoft 365連携とマルチプラットフォーム対応のクラウドサービス
・日本の印鑑文化に合わせた印影対応帳票の出力
・過去データのインポート機能は不要
上記を検討した結果、オンプレミス維持は移行費や維持費が高額であったため、最終的に、グループウェアとしてMicrosoft 365を採用し、その上でワークフローシステムを選定しました。特に印影機能を持つクラウドサービスは多くないことから、この点を重視して絞り込みました。 グルージェントフロー は、他に挙がっていた候補のサービスに比べ、コストパフォーマンスが高く、その点も大きな評価につながりました。
従業員や現場へ配慮した様々な工夫により、スムーズな導入を実現
阪本様 : レイアウトは、以前使っていた紙の稟議書や旧ワークフローのフォーマットをベースに作成しました。営業部門の稟議書には営業所名や意見欄などを設け、社員が迷わず使えるように工夫しています。印影に対応した書類レイアウトで印刷できるグルージェントフローにしたことで、電子フォームへの移行もスムーズに進められました。
導入は、本番環境とは別にテスト環境を設け、そこで機能を確認しながら段階的に移行を進め、最終的に全てのワークフローを「グルージェントフロー」に集約しました。
社内展開にあたっては、従業員や現場への配慮を怠らず、様々な工夫を凝らしました。例えば、従来のワークフローからの変更点や操作方法については、専用ページを設けて詳細を説明しています。
また、旧ワークフローのデータは、Microsoft SharePointリストに移行し、従業員がSharePoi
さらに、当社独自で グルージェントフロー のユーザーマニュアルを
社内問い合わせがほぼなく、スムーズに グルージェントフロー を導入できた背景には、丁寧にテスト環境で挙動を確認されたり、質の高いマニュアルを用意したりと、従業員への配慮と目線に立った工夫が見受けられました。
阪本様 :当社では、当社独自の工夫を凝らし グルージェントフロー の利用を広げています。具体的には、Microsoft 365への移行の際に開設したOCHIポータルサイトのページに グルージェントフロー のChrome拡張で表示されるタスク一覧画面をiframeで埋め込み表示。社内ポータルサイトを開くと、ワークフローのタスクの件数や項目をかんたんに確認できるようにしました。
画面右上に表示され、ポータルからワークフロー画面へ簡単にアクセスできます。この画面からのワークフローアクセス数は予想以上に高く、従業員に利便性高く利用されていると実感しています。現状特筆すべきトラブルもなく、部署ごとの小さな課題はありつつも全体的に順調です。
社内稟議を中心に、各部署で グルージェントフロー を活用
毎月200件以上の申請が行われ、約80件が社内稟議で利用されているという。総務部では社内稟議や、iPadやモバイルアプリの利用申請等は申請数もモデル数も非常に多く取り扱っており、 グルージェントフロー の恩恵を一番に受けている。その他の部署において グルージェントフロー の活用が広がっている。
総務部 片山様: 旧ワークフローや紙の申請書では「申請受付者が異なると順番がずれてしまう」「申請状況が把握しづらい」といった課題がありましたが、 グルージェントフロー の導入でそれらが解決され、総務部内の社内稟議業務における業務効率が良くなりました。また、阪本がマニュアルも整備していたおかげで総務部に問い合わせも少なく、スムーズに運用できました。総務では、一般稟議書、社長捺印稟議書、iPadやモバイルアプリの利用申請、注文書等、幅広く グルージェントフロー を活用しています。

情報システム部 土生様 : 情報システム部門では、メールアドレス申請書、各種システム利用申請書、基幹システムのID発行申請書、システム開発依頼書等で利用しています。以前のワークフローは、グループウェアの窓口からの操作が主で、処理を区切って開く手間がありました。該当の申請書を探す手間があり、メール通知をトリガーとして処理していましたが、メールが埋もれたり見落としたりという課題がありました。
阪本様 : グルージェントフロ ーに切り替わってからは、ポータルを開くだけで、申請状況を可視化できるため、見落としがありません。また、メール通知も引き続き活用でき、外出先でも直接ワークフローを確認できるため、作業効率が格段に向上しました。決裁までの時間は以前より大幅に短縮されました。
これまで、稟議処理は基本的にオフィス内限定でした。外出の多い社員の場合、決裁に最短1日、多いと数日かかることも。例えば5人決裁が必要なら最大5日を要しました。
しかし、 グルージェントフロー 導入後は、複数決裁者でも1日で完了するケースが増加し、業務迅速化と社員の利便性向上を実現しました。

片山様 : 以前は「自分の申請が今どこまで進んでいるか分からない」という問い合わせが多く、受付担当者しか状況確認できないため回答に時間がかかり、これが大きな不満でした。
しかし、グルージェントフロー導入後、誰でも進捗を確認できるようになりました。申請が止まっている場所の特定や、状況に応じたフォローを格段に行いやすくなりました。その結果、進捗や決裁までの時間を確認する問い合わせも大幅に減少。外出の多い営業担当者も、iPadで社外からスムーズに申請・決裁できるようになり、利便性が向上しています。
今後の展望とさらなる活用
阪本様:私たちは、利用頻度の高い書類や報告書に合わせ、自作アイコンを登録・活用しています。設定して使うことで、社内利用の浸透を図っています。今後は人事案件のオンライン申請や誓約書の運用も進め、 グルージェントフロー のさらなる活用範囲拡大を予定しています。
ーーOCHIホールディングス株式会社様は、長年の課題であったアナログな決裁業務の壁を、「グルージェントフロー」の導入によって克服しました。日本の商習慣に合わせた「印影対応」やMicrosoft 365とのシームレスな連携、きめ細やかな運用工夫が、従業員への利用浸透と業務効率化へと導いています。
決裁時間の大幅短縮や申請状況の可視化により、稟議処理を簡素化し業務負荷の軽減を実現されました。OCHIホールディングス株式会社様は、今後も「グルージェントフロー」の活用の幅を広げ、組織全体の業務効率化に貢献されることでしょう。