導入事例

北海道東リ株式会社

北海道東リ株式会社 様

【追加取材】電子化率100%を目指す。グルージェントフロー定着の工夫と戦略とは?


【前回の導入からさらに活用が拡大】                
本記事は、2025年4月に公開した「スマホアプリ活用で広大な営業エリアからいつでも申請。ペーパーレス化とワークフローの見える化を一気に加速」のその後の取り組みを取材した記事です。    
※導入当初の選定理由や初期構築の事例は、こちらからご覧いただけます。

解決した課題

一部の申請・業務における紙運用の残存、申請・承認プロセスの停滞や業務効率の阻害、全社的な電子化・定着に向けた課題

導入効果

電子化率100%の達成、承認・決裁スピードの向上、ペーパーレス化および業務プロセスの可視化、場所を選ばない迅速な申請・承認の実現

2024年1月の前回取材から、約1年半が経過しました。当時、北海道東リ様では車両日報の電子化に成功していましたが、システムを利用するのは外勤が中心となる全社員の半数程度にとどまっていました。しかし2026年7月現在では、社内の申請書の約8割の電子化が完了しており、残り数枚の書類を実装すれば、目標としていた「電子化率100%」に到達する状況まできています。利用者が限定的だった状態から、いかにして全社普及を成し遂げたのか。その過程には、新しいシステムに対する現場からの反発と、それを乗り越えるための泥臭くも鮮やかな工夫がありました。本記事では、システム定着に向けた北海道東リ様のアイデアから利用拡大の成果まで、同社の境谷様に詳しくお話を伺いました。

全社普及に向けた工夫と戦略

新しいシステムを導入する際、現場からの抵抗は避けて通れません。北海道東リ様でも、「また新しいシステムでIDとパスワードを1から覚えなきゃいけないのか」といった不満や、「グルージェントという横文字の読み方すらよくわからない」というITシステムに対するアレルギー反応が多く見られました。

管理部 情報管理グループ 境谷 様:「社員に無理な努力を強いるのではなく、システム側でハードルを下げる工夫を凝らしました。例えば、パソコンでは単語登録機能を使い、「グルージェント」と入力して変換するだけで自身のIDが自動入力されるように設定しました。さらに、会社支給のiPhoneを最新機種に変更したタイミングで顔認証機能を活用し、IDとパスワードが自動で入力される仕組みを整えました。」

「パスワードを覚えるのが大変と言っていたユーザーも自動で入力されるため、不満が一つずつ消えていくんです」加えて、従来の手書きの申請書の煩わしさを指摘し、システムを使えば名前などが自動入力される手軽さを根気強く伝えていくことで、現場を少しずつ納得させていきました。

「同時に、あえて退路を断つ大胆な普及戦略も実行しました。関連する書類をジャンルごとにまとめて一気に公開し、「紙を使わないという選択肢をなくしてしまう」ことで、社員が短期間でシステムに慣れざるを得ない環境を作りました。
また、申請頻度の高い書類を優先して電子化することで、電子化率が5割を超えたあたりで、社員がシステムに慣れ始め、「これは電子化されていますか?」という質問が出ていたので、「申請=グルージェント」という考えが定着し始めていました。

しかし、強引に推し進めるだけではありませんでした。スマートフォンから申請する際、画面を横スクロールしなくても1行が綺麗に収まるようピクセル単位で横幅を調整するなど、ユーザーにストレスを感じさせない細やかなUIの統一を行いました。」
その結果、「最近電子化したものについては、マニュアルが一切なくても感覚的に勝手に運用されている状態」になるほど、現場に深く浸透していきました。
Excelフォーマットをそのまま電子化して紙の運用を再現できるため、グルージェントフローの強みを活かしてモデル(帳票)作成が順調に進み、運用もしやすくなりました。 

グルージェントフローを用いた活用内容・成果

システムが全社に定着したことで、単なるペーパーレス化を超えた大きな業務改善の成果が現れ始めました。その代表例が「与信限度額の超過報告書」の電子化です。

境谷 様:「以前は、基幹システムから出力された紙のリストをもとに営業担当が一から申請書を作成していましたが、提出率が非常に悪いという課題を抱えていました」
そこで「グルージェントフローの導入を機に承認経路を根本から見直しました。営業担当からスタートするのではなく、まずは管理側であるリスクマネジメント部が申請書を起票し、「なぜ限度額を超えているのか」という事前理由を記載した上で営業担当へ回すフローに変更しました」

「営業担当としては、一から作らなくて済むため手間が減りました。一方のリスクマネジメント部も、誰が未提出なのか状況が全て読めるようになり、結果として提出率が100%になったと報告を受けています」

「さらに、これまで口頭やメールだけでやり取りされ、うやむやになりがちだった「現場の工期延長や再開」といったイレギュラーな業務についても、新たに申請書化して記録を残すようにしました。」
これにより、不正の防止や身の潔白を証明する書面としての役割を果たすようになりました。また、月末のサイクル業務をあえて申請書にしておくことで備忘録代わりに使うなど、従来の紙の運用にはなかった業務効率化のための活用も進んでいます。

今後の展望

既存の申請書の100%電子化が目前に迫る中、境谷様の目はすでに次のフェーズに向けられています。現在の課題は、親会社が構築した基幹システムから出力される帳票がまだ紙で残っている点です。これを解決するため、基幹システムのデータをCSVで出力し、APIを用いてノーコードツールと連携させた上で、最終的にグルージェントフローへ繋ぎこむという高度な構想を描いています。

境谷 様:「ただの申請書システムではなく、ノーコードツール経由で不正なデータを見つけ、グルージェントフローからデータの確認を取るような、監査にも対応する基幹システムのチェック用システムとして使えると思っています。」
「また、与信限度額の超過報告書などの基幹システム関連の申請は、基幹システムから作成されたCSVデータを使い、グルージェントフローで自動的に起票されるようにする予定です。
これにより、起票担当が不在でも業務を回していけるため省人化することができます。
最近ではAIを活用して画面制御のスクリプトを作成するなど、さらなる利便性の追求にも余念がありません。
ユーザーの小さなつまずきを見逃さず、丁寧なサポートと大胆な戦略を織り交ぜながら進化を続ける北海道東リ様の取り組みは、これからワークフローの導入を目指す多くの企業にとって、大きな勇気とヒントを与えてくれるはずです。

<後日エピソード>

取材数日後に、境谷さまから「既存の申請書の100%電子化を達成」との嬉しい知らせが届きました。

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