導入事例

株式会社BeeX

株式会社BeeX 様

属人的でミスが絶えなかったプロジェクト管理ツールを用いたワークフロー運用を刷新。申請/承認にかかる時間を60%程度に削減成功。

株式会社BeeXは、テクノロジーを使って顧客企業の課題を最適な手段で解決するクラウドに特化したITのプロフェッショナル集団です。SAPなどの大規模基幹システム基盤やDX基盤をメインとして顧客企業のビジネスをサポートしています。また、AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなどの主要クラウドの豊富な経験と実績を有しており、顧客企業のニーズに合った最適な環境を提案します。また、長く取り扱ってきたSAPにおいては、オンプレミス、クラウド両方の知識と技術を持っている強みを活かし、コンサルティングから移行や運用サポートまでをワンストップで実現します。顧客企業のDXだけではなく自社の業務改革にも取り組んでおり、メールやチャットなどの複数のコミュニケーションツールで行われていた業務連絡をワークフローとして整理しました。

監査対応のため手持ちのツールを流用してワークフローを構築するも、情報の正確さや運用負担に課題

コーポレート本部 経営企画部 業務改革グループ 大曽根 美里 様:
2019年くらいまでは、ほとんどの申請はメールで個別にやりとりされていました。これでは監査対応することが難しい為、承認フローを整理することになりました。当時は手持ちのツールだけで対応できるところから手を付けようということになり、開発現場でも使っているプロジェクト管理ツール(Backlog)を使ってワークフローを構築しました。申請フォームなどはなくテキストエリアがあるだけですが、記入項目を整理してルール化し、情報の集約と一元管理はできるようになりました。

プロジェクト管理ツールを使った具体的な申請方法は、帳票別にまとめて社内Wikiに掲載しました。起票者は社内Wikiを見ながら、必要な情報を打ち込みますが、記入内容も承認者の選定も手作業なので、どうしてもミスは発生します。全体の件数が増えるにつれてミスの件数も増えてきて、運用負担が大きくなってしまいました。監査に対応するためにワークフロー化したのに、記載内容や承認者が正しくないかもしれないというのも、困ります。これを改善できるような、ワークフロー専用製品が欲しいという声も大きくなっていきました。

――プロジェクト管理ツールの本来の使い方は、要望を記入して作業者に送り、作業終了の確認が返信されます。情報の流れ自体はワークフローに似ているので、うまく転用して使われていたようです。しかしワークフロー専用製品ではなく、書き方のルールを作るなど運用でカバーしており、利用者にも管理者にも負担が大きかったそうです。

ワークフロー専用製品を探し、監査対応に使える機能やシングルサインオン機能を備えるGluegent Flowを採用

大曽根 様: ワークフロー選定の契機になったのは、2023年の1月のことです。前職でワークフローの導入を手がけたことがある人が、入社してきたんです。その人から教えてもらったのが、Gluegent Flowでした。ワークフロー専用製品の良さも教えてもらい、導入の機運が高まりましたね。とはいえそのままGluegent Flowを導入したわけではありません。より新しくより良い製品もあるかもしれないので、情報収集と比較検討はしました。Gluegent Flowを含めて7つの製品をピックアップして、12項目に渡って比較検討を行いました。その結果、求める機能を最も多く備えており、費用対効果が高かった製品がGluegent Flowでした。

コーポレート本部 総務部 ITグループ 宍倉 次郎 様: 決め手のひとつが、監査ログのレポーティング機能です。ワークフローを整備するきっかけが監査対応だったので、そのために使える機能を備えているのは大きなプラスになりました。

もうひとつが、SSO(シングルサインオン)対応ですね。IT企業なので色々なシステムを使い分けていますが、システムの数だけIDとパスワードを管理するのは大変です。その点Gluegent FlowはMicrosoft 365と連携するSSO機能を備えているので、今までと同じようにMicrosoft 365にログインするだけで使えます。

大曽根 様: 帳票デザインがシンプルで、作るのも使うのも簡単という点や、コストパフォーマンスに優れている点にも、注目しました。

――Gluegent Flowが良かったと聞いてすぐに導入するのではなく、より新しく優れたソリューションがないか、より自社の使い方に合う製品がないかと、きちんと比較検討をされています。どのような使い方をしたいのか、そのために必要な機能はなにか、要件を整理することは後悔しないIT製品導入の第一歩です。

運用側、利用者側ともに導入のハードルは低く、スムーズに社内に浸透

宍倉 様: 導入のハードルは、高くありませんでした。以前Gluegent Flowを使っていた人もいたので、最初はベースとなる帳票を作ってもらってから、私と大曽根で引き継ぎました。ひと通り説明してもらっただけで、マニュアルも不要なほど簡単に作れましたね。

大曽根 様: 私の場合はHTMLを書くことにも抵抗がなく、帳票デザインは本当に楽だと感じます。設定項目もわかりやすく配置されていますし、敷居が低い、わかりやすいインターフェースだという印象です。おかげで、他の通常業務と並行して帳票を作り込むことができました。

Gluegent Flowで最初に作ったのは、IT系の申請です。メーリングリストの作成や新しいPCの手配などの申請モデルを作り、現場の声を受けて修正しながら運用し始めました。

宍倉 様: インターフェースがわかりやすいので、導入時の混乱などはありませんでしたね。IT企業であり、従業員が色々なシステムを使い慣れているということもあるとは思いますが。

大曽根 様: プロジェクト管理ツールを使って申請業務の運用を始めたときには、実は結構な抵抗がありました。その経験があったので私は少し不安だったのです。ところが、Gluegent Flowの導入時にはそういう抵抗がありませんでした。2023年3月に社内展開して、特に混乱もないまま1ヵ月で100件以上の申請がありました。

事前に根回しなどはなく、導入時の案内もSharePointでガイドを用意して、「今後はこれを使って申請してください」とメールでお知らせした程度です。

宍倉 様: 最初に作ったのがIT系の申請だったというのが、よかったのかもしれません。申請者が起案して、IT部門が承認し、作業するというシンプルな構成ですから。それで使い方に慣れてもらってから、次の帳票を展開しました。

――新しいシステムを導入する際には、管理側にも大きな負担があり、利用者からは抵抗があるという話も良く聞きます。しかし申請画面を簡単に、自由にデザインできるGluegent Flowなら、通常業務と並行しながらでも導入準備を進められたとのこと。さらに、承認ルートがシンプルな申請から使い始めることで、Gluegent Flowの使い方や申請後の動きをわかってもらったことが、スムーズな導入につながったようです。

入力漏れや書き間違いがなくなり手戻りも激減、申請/承認にかかる時間は60%程度削減

大曽根 様: プロジェクト管理ツールを使ってワークフローを構築したときには、フリーのテキストエリアに必要項目をすべて書いてもらっていました。社内Wikiに帳票別の必要項目や承認者について掲載してはいましたが、どうしても入力漏れや承認者設定のミスが絶えませんでした。

Gluegent Flowでは帳票ごとの入力フォームがあり、フォームに従って情報を埋めていくだけです。日付や起票者の名前、部署などの情報は自動入力されるので、同じ情報を何度も入力する必要はありません。入力の手間が減っただけではなく、正確性が高まりました。入力漏れの項目がないかを確認する必要がなくなったので、申請から決裁までの時間も大きく縮まったと思います。

宍倉 様: Gluegent Flowは、どの申請が誰のところで止まっているのかがわかりやすいですよね。導入前はプロジェクト管理ツールやチャットやメールなど複数の手段で要望が来ていたので、他の情報に埋もれてしまったりして、どの依頼がどこまで進んでいるかわからなくなりがちでした。埋もれている情報を探すような工数も完全になくなったので、入力負荷の削減と合わせたら申請/承認にかける時間は60%くらい削減できていると思います。

監査の対応もとても楽になりました。内部監査法人に承認済みのものだけ閲覧できる権限を付与して、Gluegent Flowの申請履歴を見てもらえるようにしています。見てもらう方は監査のためだけに情報を整理する手間がなくなりますし、恐らく監査する方も楽になったのではないでしょうか。

大曽根 様: 導入から6ヵ月たった今、運用している申請モデルは約30、IT系申請のほかに、人事労務系の申請やビジネスパートナー管理などにも使っています。すでに600件以上の申請が行われました。まだメールでやりとりしているものをGluegent Flowに載せられないかと現場から依頼が来るほど、浸透しています。

これまではメールやチャットでやり取りしていたものから優先的に取り組んできました。今後はプロジェクト管理ツールで構築したワークフローも順次Gluegent Flowに移行していく予定ですが、活用範囲を広げるにあたり、マニュアルだけで解決できないことも出てくるかもしれません。サポート窓口も頼りになると聞いているので、その姿勢を信頼して使いこなしていきたいと思います。

――スムーズな導入に続き、順調にGluegent Flow活用の範囲を広げてこられたBeeX様。代替製品でワークフローを構築したことがあるからこそ、ワークフロー専用製品の良さも感じてもらえているようです。今後はGluegent Flowの活用範囲を広げ、情報の正確さと一元管理が担保された環境を実現されていくことでしょう。当初の目的である監査対応にも、安心して取り組めるようになることと期待しています。

導入製品

  • Gluegent Flow