【調査レポート】ホテル・宿泊業における バックヤード業務のペーパーレス化に関する実態調査を実施
予約・勤怠など「フロント寄り業務」のシステム導入は進む一方、「社内申請・稟議」のワークフローシステム利用は2割台、お客様の目に触れないバックヤードに残る"アナログの壁"
ホテル・宿泊業において社内申請・稟議・報告などのバックヤード業務に携わっている担当者110名を対象に、ホテル・宿泊業におけるバックヤード業務のペーパーレス化に関する実態調査を実施しました。
ホテル・宿泊業界では、宿泊客へのサービス品質向上が競争力の源泉となる一方、設備改修・修繕申請や購買・備品申請、経費精算といったバックヤード業務の多くが、依然として紙の書類やExcel・Wordのメール添付といったアナログな手法で運用されています。紙ベースの回付により、手間と承認時間がかかり、現場スタッフの大きな負担となっています。
本調査では、ホテル・宿泊業のバックヤード業務担当者を対象に、社内申請・稟議業務の現状と課題を定量的に把握しました。その結果、承認完了までに4日以上かかるケースが約7割を占め、「急ぎの申請に対応しにくい」「申請・承認の進捗状況が見えにくい」といった課題を、半数の担当者が感じていることが明らかになりました。また、約8割の担当者が接客サービスの品質向上のためにもバックヤード業務の効率化が重要と認識しており、ワークフローシステム導入への期待の高さが示されました。
目次
調査サマリ
今回の調査では、ホテル・宿泊業のバックヤード業務担当者の8割以上が社内申請・稟議の承認完了までに時間がかかっていると実感しており、承認完了まで「4日以上」が65.7%を占める実態が明らかになりました。課題としては「急ぎの申請に対応しにくい」が55.3%で最多となり、承認者の不在や書類の滞留が業務の停滞を招いていることが浮き彫りになりました。一方で、79.1%の担当者がサービス品質向上にバックヤード業務の効率化が重要と回答しており、ワークフローシステム導入への期待は約8割に上っています。
1. ホテル・宿泊業のバックヤード業務担当者の8割以上が、社内申請・稟議の承認完了までに時間がかかっていると実感
2. 承認完了まで「4日以上」が65.7%を占め、「急ぎの申請への対応しにくさ」を55.3%の担当者が課題視
3. 79.1%の担当者が、サービス品質向上に「バックヤード業務の効率化が重要」と回答、ワークフローシステム導入への期待は約8割
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調査結果
1. 職場で導入されているシステム、「勤怠管理システム」が50.0%で最多、「ワークフローシステム」は23.6%にとどまる
「Q1. あなたの職場で導入されているシステムを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「勤怠管理システム」が50.0%、「ホテル基幹システム(主要なPMS:宿泊客管理システムなど)」が44.5%、「経費精算システム」が34.5%という回答となりました。予約管理やホテル基幹システムといったフロント寄り業務ではシステム導入が進んでいる一方、社内申請・稟議を対象としたワークフローシステムの導入率は23.6%にとどまっており、バックヤード業務のシステム導入が進んでいない実態が明らかになりました。

2. 社内申請・稟議業務、設備改修・修繕申請では、4割が「Excel・Word等のファイルをメール添付」で対応している実態
「Q2. あなたの職場では、以下の社内申請・稟議業務をどのような方法で行っていますか。それぞれお答えください。」と質問したところ、設備改修・修繕申請は「Excel・Word等のファイルをメール添付」が40.0%、購買・備品申請は「Excel・Word等のファイルをメール添付」が32.7%、経費精算・出張申請は「ワークフローシステム(電子申請)」が32.7%という回答となりました。

3. 社内申請・稟議の承認完了までに「時間がかかっている」と感じる担当者は、82.3%を占める
「Q3. Q2で「該当業務なし/わからない」以外を回答した方にお聞きします。あなたは、社内申請や稟議の承認完了までに時間がかかっていると感じますか。」と質問したところ、「非常にそう思う」が22.5%、「ややそう思う」が59.8%という回答となりました。

4. 社内申請及び稟議における承認遅延の原因、「承認者が出張や休暇で不在」が40.5%でトップ、「書類が滞留」、「紙の回付」が続く
「Q4. Q3で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。社内申請や稟議の承認に時間がかかる原因を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「承認者(上長・総支配人など)が出張や休暇で不在になることが多いから」が40.5%、「承認者のもとに書類が滞留してしまうから」が39.3%、「紙の申請書を物理的に回付する必要があるから」が35.7%という回答となりました。

5. 社内申請の承認完了時間、「4日~1週間程度」が41.2%で最多、4日以上が約7割
「Q5. Q2で「該当業務なし/わからない」以外を回答した方にお聞きします。あなたの職場では、社内申請の承認完了までに通常どのくらいの時間がかかりますか。」と質問したところ、「1週間以上」が24.5%、「4日~1週間程度」が41.2%という回答となりました。

6. 約7割の担当者が、バックヤード業務に課題を実感
「Q6. あなたは、バックヤード業務(社内申請・稟議・報告など)において課題を感じていますか。」と質問したところ、「非常に感じている」が19.1%、「やや感じている」が50.0%という回答となりました。

7. バックヤード業務の課題、第1位「急ぎの申請に対応しにくいこと」、第2位「申請・承認の進捗状況が見えにくいこと」
「Q7. Q6で「非常に感じている」「やや感じている」と回答した方にお聞きします。バックヤード業務において感じている課題を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「急ぎの申請に対応しにくいこと」が55.3%、「申請・承認の進捗状況が見えにくいこと」が50.0%、「承認者が不在だと業務が止まってしまうこと」が38.2%という回答となりました。

8. 担当者の79.1%が、サービス品質向上のためにバックヤード業務の効率化が重要と回答
「Q8. あなたは、お客様へのサービス品質を高めるために、バックヤード業務の効率化が重要だと思いますか。」と質問したところ、「非常にそう思う」が25.5%、「ややそう思う」が53.6%という回答となりました。

9. 効率化を重要視する理由、「人手不足の中で少ない人数でも業務を回せるようにしたいから」が54.0%でトップ
「Q9. Q8で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。バックヤード業務の効率化が重要だと思う理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「人手不足の中で少ない人数でも業務を回せるようにしたいから」が54.0%、「ミスや漏れを減らしてサービス品質を安定させたいから」が39.1%、「事務作業の時間を減らして接客に集中したいから」が35.6%という回答となりました。

10. 約8割が、社内申請・稟議業務のデジタル化やワークフローシステム導入に期待
「Q10. あなたは、社内申請・稟議業務のデジタル化やワークフローシステムの導入に期待しますか。」と質問したところ、「非常に期待する」が28.2%、「やや期待する」が48.2%という回答となりました。

まとめ
今回の調査では、ホテル・宿泊業のバックヤード業務において、社内申請・稟議の承認完了までに「時間がかかっている」と感じる担当者が82.3%に上り、承認完了まで4日以上かかるケースが65.7%を占める実態が明らかになりました。設備改修・修繕申請では「Excel・Word等のファイルをメール添付」が40.0%で最多となるなど、紙やメール添付による申請が依然として主流であり、ワークフローシステムの導入率は23.6%にとどまっています。承認の遅延原因として「承認者の不在」(40.5%)や「書類の滞留」(39.3%)が上位を占め、バックヤード業務の課題では「急ぎの申請に対応しにくい」(55.3%)、「進捗状況が見えにくい」(50.0%)が半数を超えました。一方で、79.1%の担当者がサービス品質向上のためにバックヤード業務の効率化が重要と認識し、効率化の理由として「人手不足の中で少ない人数でも業務を回せるようにしたい」が54.0%で最多となっています。
これらの結果から、ホテル・宿泊業界においては、バックヤード業務のデジタル化に対するニーズが高く、特に社内申請・稟議プロセスの迅速化と可視化が重要な課題であると言えるでしょう。
調査概要
- 調査名称:ホテル・宿泊業におけるバックヤード業務のペーパーレス化に関する実態調査
- 調査対象:ホテル・宿泊業において社内申請・稟議・報告などのバックヤード業務に携わっている担当者110名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。 - 調査期間:2026年2月27日~同年2月28日
- 調査機関:自社調査(調査委託先:株式会社IDEATECH)
- 調査方法:オンラインアンケート
調査レポートは、こちらから入手いただけます。
≪調査データの利用条件≫
1 情報の出典元として「グルージェントフロー(Gluegent Flow)」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。


