SharePoint ワークフロー廃止【1】廃止はいつ?管理者が押さえるべきスケジュールと影響を整理

  • 基礎知識

SharePoint ワークフローが廃止されるという情報を聞き、「いつまで使えるのか」「自社にどんな影響があるのか」「今すぐ何をすべきか」を正確に把握したい管理者は少なくありません。本記事では、公式に確定しているスケジュールと、廃止によって実際の業務運用に何が起きるのかを事実ベースで整理し、最初に取るべき対応までを解説します。

SharePoint ワークフロー廃止【1】廃止はいつ?管理者が押さえるべきスケジュールと影響を整理
 目次

SharePoint ワークフロー廃止の確定スケジュール

MicrosoftはSharePoint 2013 ワークフローについて段階的な廃止を明確にしています。すでに新規ワークフローの作成は2024年4月2日(米国時間)をもって停止されており、今後は既存ワークフローも2026年4月2日(米国時間)実行不可・UI非表示(公式情報に基づく)される予定です。そうなるとワークフローが実行できなくなるだけでなく、管理画面からの参照や編集も不可能になりますが、、延長措置や例外対応は用意されていません。つまり、2026年4月以降はテナント内にSharePoint 2013 ワークフローが存在しない状態になります。

廃止の時期が明確になった今、次に重要なのはこの影響をどう受け止めるかです。
SharePoint ワークフロー廃止の全体像と、次に検討すべきフェーズを整理する

廃止後に実際に起きること

廃止時点で最も注意すべき点は、「止まる」ことそのものよりも「中身が確認できなくなる」ことです。現在稼働しているワークフローは、廃止後には管理画面上で可視化できなくなり、データはXMLデータとしてしか残らない状態になります。その結果、どの業務で何が自動化されていたのかを後から把握できず、監査対応や業務引き継ぎに支障が出るリスクがあります。特に承認フローや稟議に利用している場合、業務停止や内部統制上の問題に発展する可能性があります。

まず管理者がやるべき最初のアクション

この段階で重要なのは、移行先を決めることではなく「現状を正確に把握する」ことです。Microsoftが提供するMicrosoft 365 Assessment Tool for SharePointWorkflow を利用すれば、自社テナント内でSharePoint 2013 ワークフローがどれだけ利用されているかを洗い出すことができます。どのサイトで、どの業務に、どれくらいの数のワークフローが存在するかを把握することで、影響範囲と優先度が明確になります。この作業を行わずに移行検討を始めると、後から想定外の業務が見つかり、計画が破綻するケースが少なくありません。

参考:Microsoft 365 評価ツール

現状を把握できたら、あとは選択肢を整理して判断する段階に進みます。
SharePoint ワークフロー廃止の全体像と、次に検討すべきフェーズを整理する

棚卸しで見極めるべき「移行の判断基準」

アセスメントツールによって「どこで、何が動いているか」を可視化した後は、個々のワークフローの「中身(業務要件)」を精査し、整理するフェーズに入ります。単にすべてを移行するのではなく、以下の着眼点で業務の重要度と複雑さを評価することが、スムーズな移行計画の鍵となります。

  • 業務の重要度(ガバナンス): 承認履歴が監査対象か、あるいは止まった際に全社の基幹業務に影響するか。
  • プログラムの複雑性: 承認ステップ数(5ステップ以上など)、条件分岐の多さ、他システムとの連携の有無。
  • 利用頻度とユーザー数: 毎日稼働しているか、特定の部署のみで完結しているか。


これらの視点をもとに、例えば以下のような観点で仕分けを行います。

  • 【廃止・集約】 利用頻度が極端に低い、または既に形骸化しているもの
      • この機会に業務プロセス自体を廃止、あるいは標準機能(Microsoft Teams の承認アプリ等)へ集約。
  • 【簡易移行】 ステップが単純で、標準機能で補完できるもの
      • 標準的な Power Automate テンプレートへの置き換えで、スピーディーに対応。
  • 【維持・高度化】 重要度・複雑度ともに高いもの
      • 単なる移行ではなく、Power Automate や専用ワークフローツールへの「再構築」を検討。

次に検討すべきポイントは「移行か代替か」

中身の精査が終われば、いよいよ具体的な「器(ツール)」の選定に進みます。Microsoftが推奨する Power Automate への移行がすべての組織・業務に適しているとは限りません。特に「多段階承認の管理」や「複雑な権限設定」が必要な場合、標準機能だけでは運用管理の負担が増大するケースもあります。

SharePoint ワークフロー廃止から移行・代替までの全体像と、具体的なツール選定のポイントについては、以 の記事で詳しく解説しています。廃止対応を場当たり的な作業で終わらせず、持続可能な業務基盤を再構築したい方は、ぜひ確認してください。

SharePoint ワークフロー廃止の全体像と、次に検討すべきフェーズを整理する

まとめ

SharePoint ワークフロー廃止はすでに決定事項であり、スケジュールも明確です。重要なのは「まだ動いているから大丈夫」と判断せず、完全削除後に何が起きるかを理解した上で、早期に現状把握を行うことです。事実確認ができたら、次は移行や代替をどう考えるかという判断フェーズに進む必要があります。