宝の持ち腐れ?
今すぐ始めたい、ワークフローシステムのデータ活用
ワークフローシステムのデータは宝。データ活用し、経営貢献へ
多くの企業がワークフローシステムを導入しおり、申請・承認業務の効率化と可視化のメリットを感じているのではないでしょうか。しかも、そのシステムには、業務プロセス改善と経営貢献の鍵となる、豊富なデータが蓄積されているのです。
例えば、社内稟議として利用されている場合、「申請者の部署、役職、申請日時、申請書の種類、申請項目(具体的な内容、金額、数量など)、承認ルート、各承認者の承認日時、承認・却下理由、添付ファイル、処理ステータス」といったデータが記録され管理でき、蓄積されていきます。本稿では、これらのワークフローシステムの「宝」を戦略的に活用し、経営貢献に繋げる具体的な道筋を探ります。

目次
ワークフローシステムで収集・管理・蓄積しているデータとは?
ワークフローシステムを、多くの企業は社内稟議システムとして利用しているため、購買や発注、経費精算などの財務関連データ、顧客対応に関するデータや契約・法務関連のデータなど、多岐にわたるデータが蓄積されています。
<具体的な例>
経費精算のデータ : 経費精算者、経費利用日、経費利用内容(例:会議費、交通費、出張費)、利用方法(例:現金、クレジットカード)、利用金額、領収書データ、精算金額、精算日など
顧客対応に関するデータ : 申請者、申請日、顧客情報: 顧客ID、顧客名、連絡先、対応内容、添付資料( 報告書、顧客とのやり取りの記録)など
購買・発注のデータ : 申請者、申請日、購買品名、数量、単価、合計金額、納入希望日、納入場所、利用目的、見積書データなど
予算・費用の承認データ : 申請者、申請日、申請種類、予算項目、申請金額、期間、目的・理由、効果測定、添付資料、承認ルート、承認状況、予算残高、会計処理状況など
契約・法務関連のデータ : 申請者、申請日、申請種類、契約相手先、契約種類、契約期間、契約金額、契約内容、添付資料、確認・審査ルート、確認・審査状況、承認ルート、承認状況、契約締結日、契約管理情報など
勤怠・休暇の申請データ : 申請者、申請日、申請種類、申請期間、理由、引継ぎ事項、添付ファイル、承認ルート、承認状況、勤怠システム連携情報
いずれも申請・承認に関する汎用的なデータを含んでおり、承認者、承認ルート、承認内容などの情報も蓄積されています。
ワークフローシステムのデータ活用は、現状の改善にも未来の計画にも役立つ
① 現在の申請・承認業務の効率化への貢献
ワークフローシステムのデータを分析することで、日々の申請・承認業務における無駄を排除し、効率化・スリム化を実現できます。
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ボトルネックの特定と解消: 例えば、部署別・申請書種類別の平均処理時間(期間)を把握し、遅延が発生しがちな箇所を特定。承認ルートの見直しや担当者の負荷分散などの改善を行えます。また、特定の承認者における滞留件数を把握すれば、複数の承認者を設定するなど、滞留改善の対策を行えます。
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差し戻し削減による手戻り防止: 差し戻しが多い申請項目や、却下理由として頻出するキーワードを分析することで、申請者が間違いやすいポイントを特定し、申請フォームの改善、入力ルールの明確化、FAQの充実などの実施が可能。手戻りを削減できます。
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属人的な作業の標準化と自動化: 承認・却下理由の傾向を分析することで、判断基準の曖昧さを排除し、承認ルールの明文化やFAQの整備に繋げることができます。さらに、特定の条件による承認フローの自動振り分けや、申請内容に応じた承認ルートの自動選択といった自動化機能を活用すれば、担当者の判断や負担を軽減し、処理時間を短縮できます。
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② 将来の計画策定とリスク対策への貢献
ワークフローシステムに蓄積された多岐にわたるデータは、将来の計画策定をより精緻にし、潜在的なリスクへの対策を講じる上で強力な武器となります。
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- 将来の経費計画の高度化: 例えば、経費精算ワークフローシステムに蓄積された過去数年間の月別・部署別・費目別の経費申請データを分析することで、年間の月別全体経費の予測精度を高めることができます。特定の部署や費目で季節変動が大きい場合、その傾向を捉え、向こう5年間の経費計画を作成する際の重要な基礎データとなります。これにより、予算配分の最適化やコスト削減目標の設定に役立てることが可能です。
- 設備投資計画の最適化: 設備購入申請ワークフローシステムに記録された過去の設備投資申請データ(申請時期、設備の種類、金額、導入効果、承認期間など)を分析することで、設備のライフサイクルや投資回収期間の傾向を把握できます。これにより、将来的な設備の更新計画や新規投資計画を、データに基づいた合理的な判断で行うことが可能になります。
- プロジェクト計画の精度向上: 短期的な施策やプロジェクトの実施可否を問うワークフローを想像してください。プロジェクト申請において、過去のワークフローデータ(申請時期、プロジェクト期間、必要なリソース、承認期間、実績報告など)を用い、未来のプロジェクト詳細(所要期間や必要リソースなど)を詰めれば、精度を高いプロジェクト計画を作成できます。
- 業務の属人化リスクの軽減: 承認ルートや承認理由のデータから、「特定の担当者に承認が集中している」「その担当者しか判断できないような属人化された業務プロセスがある」ことを特定できます。属人化は担当者の不在時や異動時に業務停滞のリスクを生むため、ワークフローデータを通じて業務の標準化や複数の承認者を設定するなど、属人化リスクの軽減を図れます。
- 将来の経費計画の高度化: 例えば、経費精算ワークフローシステムに蓄積された過去数年間の月別・部署別・費目別の経費申請データを分析することで、年間の月別全体経費の予測精度を高めることができます。特定の部署や費目で季節変動が大きい場合、その傾向を捉え、向こう5年間の経費計画を作成する際の重要な基礎データとなります。これにより、予算配分の最適化やコスト削減目標の設定に役立てることが可能です。
このように、ワークフローシステムが収集・管理する具体的なデータは、将来の計画策定においてはより精緻な予測を可能にし、リスク対策においては潜在的な危険因子を早期に発見することに活用できます。
決裁で終わらせない、データを次の活用に役立てる

弊社が提供するワークフローシステム Gluegent Flow(グルージェントフロー)は、社内稟議システムとしてご利用する中で得られる価値あるデータを、お客様企業の事業成長(継続)のために還元する、データの引き渡しや循環が大事であると考えています。決裁で終わらせず、データを後工程となる業務プロセスで活用したり、過去データからの傾向データを収集し、承認判断の材料として利用したり、申請種類が多いほど、活用できるデータも多岐にわたり無数にあると考えます。ぜひ、ワークフローシステムによるデータ(情報)整理、データ(情報)の収集と蓄積を始めてみませんか? Gluegent Flow とともに、データドリブン経営の第一歩を踏み出してみましょう。 Gluegent Flow が、お客様企業の事業成長(継続)を伴走支援します。