ワークフロー導入から始めるDXのファーストステップ

DX（デジタルトランスフォーメーション）への取り組みの裾野が広がっています。いわゆるIT化の取り組みの多くは、まずは先端IT企業がその姿を見せ、コストや事業効率化のメリットを受けやすい大企業がそのあとを追います。
DXもご多分に漏れず、同じようなステップで広まってきました。今では中小企業でも「DXに取り組むべきだ」という声が聞こえてきたり、「DXを進められる人材を探してくれ」と上司から頼まれたりすることが当たり前になっています。「ITが得意な有名企業がやっていること、アナログなウチの会社には関係ない」と言ってはいられなくなっているのです。

こうしたことを背景に、情報システム部門や総務部門が「自社に合ったDXの在り方」を模索して悩んでいるという話もよく耳にします。「DXを進める」とは具体的に何をすればいいのか、そもそもDXとはどういうことなのかが、わかりにくいという課題があります。
理解を深めるためにDXの進め方を3つのステップに分けて、それぞれのステップで必要な取り組みを挙げてみました。

1.デジタイゼーション

業務のやり方は変えず、まずは使う道具をデジタルに置き換えていきます。例えば紙で管理されている顧客リストをデータベース化したり、紙で回覧していた議事録をクラウドで共有したり。
自社に合うDXの最終形が見えていなくても、業務のやり方を変えずにまずデジタルツールに慣れていくことができます。DXに必要な道具であるデジタル技術を業務で使ってみて、その恩恵を体感してみることで、進んで行くべき方向性も見えてくるでしょう。

2.デジタライゼーション

次の段階ではデジタルツールを使うことによるメリットを大きくするよう、業務のやり方自体も変えます。例えばデジタルツールを使って業績管理を行なうためには、入力する項目を整理して部門間で統一する必要があります。顧客管理ツールを活用するためには、それぞれの確度で行なうべき営業活動を定めたり、情報の記録を業務に組み込んだりしなければなりません。
デジタイゼーションのステップに比べて、デジタルツールから得られる恩恵が大きくなります。デジタルツール導入と業務現場の改革がセットで進むことのメリットを現場レベルで感じられるようになったら、いよいよDXに進む準備は完了です。

3.DX（デジタルトランスフォーメーション）

業務だけではなく、ビジネスそのものや企業そのものをデジタル化します。抽象的な表現になってしまいましたが、デジタイゼーションとデジタライゼーションを組み合わせ、それを全社に広げるイメージで捉えてみてください。先にDXの定義をひもといたことを思い出してもらえば難しくないでしょう。
DXで重要なことは、ビジネスに関わるあらゆることを変革すること。変革自体が大切であり、そのときの完成形が最終形とは限らないという点にも注意が必要です。IT技術は進化しますし、企業をとりまくビジネス環境は変化します。自社にとって最善の姿であろうと変化し続けることが、DXを成功させるカギのひとつです。

必ずしも、これらのステップを順番に追う必要はありません。企業の規模やビジネスモデルによっては、デジタライゼーションから始める方が効果的な場合もあるでしょう。牽引力の強い経営者がトップダウンで全社にツールを導入し、それを軸に業務を変えていく場合などがそれに当たります。しかし多くの企業にとって、業務のやり方を変える力に対して、現場から反発があるものです。
ステップ・バイ・ステップで進める方が全社で効果を感じながら、次のステップに向けた気持ちの準備ができるのではないでしょうか。

ここまで、DXの進め方をおさらいしてきました。しかし理屈だけわかっても、実際に何をすればいいのかわからなければ物事は動きません。具体的にはどのようなことから、DXを始めればいいのでしょうか。
ヒントはすでに紹介した、デジタイゼーションです。できるだけ現場のやり方を変えずに導入できるデジタルツールを導入すること、これが第一歩としてふさわしいと言えます。そのひとつとしてオススメしたいのが、ワークフローの導入です。

ワークフローの導入がDXの第一歩に適している理由は、次の通りです。

• どの企業にも、申請書や稟議書、回覧書類など紙で受け渡ししている業務はあります。これをデジタル化するワークフローは、業種や業態を問わず業務にフィットします。
• 申請や回覧を、デジタル化できます。紙からデジタルへ、業務のやり方を変えずに道具だけをデジタル化するデジタイゼーションのステップに適しています。
• 必要事項を記入して次の承認者に送る、手元に届いた書類を確認して承認するという業務プロセスを変えないので、デジタルツールの習熟だけに集中できます。また、業務のやり方が変わらないため、現場の混乱や反対を最小限に抑えられます。

導入する製品としては、機器代金などの初期コストが不要なクラウド型ワークフローがオススメです。
DXの最初の一歩ですから、まだ自社が目指す最終的なゴールは不明瞭だと思います。その状況で多額の投資をするのは現実的とは言えませんから、スモールスタートできるクラウド型ワークフローがふさわしいという訳です。

また、スモールスタートの観点だけではなく、将来性にも目を向ける必要があります。
スモールスタートには適しているけれど、企業全体で業務に組み込むには見合わない、そんな製品ではずっと使い続けることはできないからです。DXを進めると多くのクラウドサービスを組み合わせて使うようになるというのが、昨今のトレンドです。
クラウド同士の連携も進んでいるので、自社の業務基盤と連携できる製品を選ぶといいでしょう。

たとえば、業務現場で多く使われているIDのひとつに、マイクロソフトのID基盤があります。
クラウド化を視野に入れるなら、Active DirectoryからAzure ADへ、買い切り型のマイクロソフト Officeからサブスクリプション型のMicrosoft 365への移行は必ず検討されるでしょう。あるいはクラウド化を機に、Google Workspaceへの移行が選択されるかもしれません。DXの道を歩む先人達の多くが、これらを選択してきたという実績もあります。
つまりこれらのID基盤と連携できるクラウド型ワークフローを選んでおけば、将来にわたって活用しやすいと言えるのです。

弊社の提供するGluegent Flowも、これらの条件を満たしています。

クラウド基盤が未導入ならGluegent Flow Plus

まだ Google Workspace も Microsoft 365 も導入していない――そんな場合はGluegent Flow Plusをご用意しております。

デジタイゼーションのステップがうまくいったら、次はGluegentアプリ群をGoogle Workspace やMicrosoft 365と連携させて、紙とオフィスに縛られていたビジネスのデジタル化に進みましょう。これらの土台ができあがる頃には、「ウチの会社のDX」の方向性も見えてくるはずです。
ぜひ、DXへの道のりの第一歩を、Gluegent Flow / Gluegent Flow Plusと共に歩み出してみてください。

Gluegent Flow / Gluegent Flow Plusは、ワークフローをコーディングを行わずに設定できるため、コストを気にすることなく既存業務に合わせたワークフローを作ることができます。業務のやり方を変えずに道具だけをデジタル化するデジタイゼーションにぴったりなツールと言えるでしょう。