最適な承認フローとは?
パターンの解説と改善のためのワークフローシステム導入
承認フローとは
承認フローとは、業務において申請された事柄に対し、権限を持つ人が承認する一連の流れのことを言います。何かを決めなければならない場合、権限を持つ人が集まって会議をするという方法がありますが、すべての案件について毎回集まっていてはあまりにも非効率です。出張や備品購入、有給休暇の申請などある程度定型的な業務の場合は、書類を作って必要な承認者に回覧し、権限を持つ人が書類上で確認して承認するのが一般的な手法です。
承認フローのパターン
業務において承認をする一連の流れのことを承認フローと呼ぶと書きましたが、そのルートは一直線とは限りません。申請の内容によっては途中で分岐したり、複数のルートを通る場合もあります。その基本形を簡単に解説しましょう。直列型
もっともシンプルな承認ルートです。申請者の上司や関連部署の責任者が最終的に決裁します。
たとえば
物品購入の申請であれば、申請者の直属の上司が承認し、それを経理部の責任者が決裁する場合などがわかりやすいでしょうか。途中の承認者は複数人になることもあります。
直列型の派生形
直列型の派生形として、承認者が新たな承認者を追加するケースもあります。
たとえば
同じく物品購入を例とするなら、「PCの購入なのでIT担当者にも内容を確認してもらうべき」と判断してIT部門の担当者を承認者として追加することなどが考えられます。
合議型
順番通りに一直線に承認するのではなく、複数の承認者や承認ルートを組み合わせる場合を合議型と言います。順番に承認してもらうのではなく、並行して承認してもらうという点が直列型と大きく異なります。
たとえば
あるプロジェクトに3つの部門が関わっているとします。
最終的に3部門の部長全員の承認を得なければならないけれど、順番にはこだわりがないとします。そのようなときには3人に一斉に承認を依頼して、全員の承認が集まった時点で決裁者に渡すことができます。
派生形として、3人のうち2人が承認すればいい、承認と否決で多数決を取るなどの承認フローも考えられます。
最終的に3部門の部長全員の承認を得なければならないけれど、順番にはこだわりがないとします。そのようなときには3人に一斉に承認を依頼して、全員の承認が集まった時点で決裁者に渡すことができます。
派生形として、3人のうち2人が承認すればいい、承認と否決で多数決を取るなどの承認フローも考えられます。
分岐型
あらかじめ決めておいた条件によって申請を振り分け、適した承認ルートをたどるような承認フローを、分岐型と言います。
たとえば
こちらも物品購入を例にして考えてみましょう。
たとえば1回10万円までの購入なら課長の決裁、100万円までの購入なら部長の決裁、それを超える場合には取締役の決裁が必要といったように、承認ルートが変わる場合があります。あるいは、金額とは別に資産管理の対象となるかどうかによって、直属の上長だけではなく総務部の承認が必要になるというケースも考えられます。
たとえば1回10万円までの購入なら課長の決裁、100万円までの購入なら部長の決裁、それを超える場合には取締役の決裁が必要といったように、承認ルートが変わる場合があります。あるいは、金額とは別に資産管理の対象となるかどうかによって、直属の上長だけではなく総務部の承認が必要になるというケースも考えられます。
承認フローの中でも特に紙を使った承認フローは課題を内在している
承認フローをきちんと組み立てようとすると、どうしても複雑になります。しかも申請ごとに、最適な承認フローを選ぶ必要があります。また紙の申請書を使っている場合には、進捗状況が見えないという課題もあります。
紙の申請書の課題:進捗状況が見えない
- いま、誰のところまで承認は進んでいるのか
- あとどれくらいで決裁者のところに届くのか
- 承認が進んでいない場合は、誰のところで止まっているのか
- 確認するためには、誰のデスクに申請書類があるのか、探しに行く以外に方法がない
承認フロー改善にはワークフローシステム導入が効果的
承認フローが持つ課題をシステムで解決する方法があります。
それが、ワークフローシステムを使った承認フローの電子化です。
ワークフローシステムを使うメリット
ワークフローシステムを選ぶときの注意点
ワークフローシステムならなんでもいいという訳ではありません。承認フローに潜む課題を解決するための機能が揃った製品を選ぶ必要があります。
承認フローの課題
ルートが複雑
適切な承認フローを選ばなければならない
承認フローの進捗状況が見えない
紙の回覧に時間がかかる
ワークフローシステムに求められる機能
合議、分岐など柔軟なルート設計が可能
申請内容により自動的に承認ルートを設定
承認フローの進捗状況を可視化
通知、スマートデバイス対応などで、どこにいても即座に承認対応が可能
一方で、紙には紙ならではの自由度が、システムにはシステムならではの制約があります。承認フローを電子化することによって制約が増えてしまうと本末転倒となりますから、システムの制約ができるだけ少ない製品を選ばなければなりません。
考えられるシステム的制約
承認フローに組み込める人数に制約がある
承認フローの経路数に制約がある
組織変更のたびに大規模なメンテナンスが必要
異動時の利用者情報管理に大きな負担がかかる
ワークフローシステムに求められる機能
承認フローに組み込む人数が多い、もしくは制約がない
設定できる承認フロー経路数が多い、もしくは制約がない
既存の組織情報と連携するなど、個別の組織情報管理が不要
既存の従業員情報と連携するなど、個別のアカウント管理が不要
その他の注意点
これに加えて、導入の容易さにも注目するといいでしょう。たとえば既存の紙の稟議書や申請書で使っている書式と同じレイアウトをフォームとして使えれば、電子化による使い勝手の変化を小さく抑えることができます。書式を編集する機能の使いやすさも、見逃せないポイントです。
承認フローから見る、ワークフローシステムGluegent Flowの特徴
これらの機能を併せ持つ製品として、Gluegent Flowがあります。Google Workspace やMicrosoft 365との連携を前提に開発されており、これらの製品とアカウントを共有できます。ワークフローシステムだけのために個別に従業員情報を管理する必要はなく、組織変更や異動の際もGoogle WorkspaceやMicrosoft 365の従業員情報だけをメンテナンスすればGluegent Flowに自動的に反映されます。
作りやすく使いやすいワークフローシステム
- 承認フローに設定できる経路数や人数に制限がなく、フォームの作成も簡単なので、既存の書式と同じレイアウトを実現できます。
- フォームはノーコード・ローコードで編集できるので、特別な知識も不要です。
- 紙の使い勝手をできるだけ残しながら承認フローを電子化したい場合には、手書きの申請書をスキャナで取り込んで添付するという運用も可能です。
- スマートフォンアプリやビジネスチャットに通知を送ることができるので、承認フローだけの電子化でも大きなメリットを得られます。
ワークフローシステム導入から始める承認フローの最適化
Gluegent Flowは承認経路を自由に設計できるので、これまでのルールや職務権限を変えることなく導入できます。そのままで運用しても電子化のメリットは得られますが、ワークフローシステムの導入をきっかけに承認フローの見直しを検討してみてはいかがでしょうか。システム化することで、既存の承認フローが持つ課題が見えてくることもあります。それを最適化するだけの機能もGluegent Flowには備わっています。ワークフローシステム導入から始まる業務改善のひとつとして、ぜひ検討してみてください。
ワークフローについてもっと知りたい方は、以下のページもご覧ください。