【調査レポート】ワークフローシステムの定着失敗実態調査を実施
導入後「現場が思うように使ってくれない」と感じた担当者は約9割、「紙の申請書の見た目を再現できる機能」を選定基準として重要視
サイオステクノロジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:喜多伸夫、以下、サイオステクノロジー)は、中小・中堅企業(従業員100名以上500名未満)の情報システム部門・総務部門・経営企画部門で、ワークフローシステムの導入または運用に携わっている担当者・責任者111名を対象に、中小・中堅企業におけるワークフローシステム定着失敗実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。
働き方改革やDX推進の流れを受け、中小・中堅企業においても申請・承認業務のデジタル化を目的としたワークフローシステムの導入が進んでいます。しかし、システムを導入したものの「現場の社員が思うように使ってくれない」「結局、紙やExcelの運用に戻ってしまう」といった、定着段階でつまずくケースは少なくありません。導入そのもの以上に、現場にいかに根付かせるかが新たな課題となっています。
本調査では、ワークフローシステムの導入・運用に携わる担当者を対象に、現場定着の実態と課題を定量的に把握しました。その結果、約9割の担当者が導入後に「現場が思うように使ってくれない」場面を経験している一方で、定着の成否を「紙の申請書の見た目とのギャップの小ささ」が大きく左右している実態が明らかになりました。機能やコストだけでなく、現場の業務習慣にどれだけ寄り添えるかが、システム選定の新たな論点として浮上しています。
目次
調査サマリ
今回の調査では、中小・中堅企業のワークフローシステム運用において、導入後に「現場が思うように使ってくれない」と感じた担当者が86.5%に上る実態が明らかになりました。定着に成功した要因としては「紙の申請書の見た目とのギャップが小さかった」が62.8%で最多となり、現場定着に役立つ機能でも「現場社員が直感的に操作できる画面設計」が53.2%で首位となりました。さらに、94.6%の担当者が「紙の申請書の見た目を画面で再現できる機能」を選定基準として重視しており、その理由として「ITリテラシーが高くなくても操作できるから」が62.9%で最も多く挙げられています。定着の成否を分ける「紙のUI再現度」が、新たな選定基準として浮上しています。
1. 担当者の約9割が、ワークフローシステム導入後に「現場が思うように使ってくれない」と実感
2. 現場定着に役立つ機能、「現場社員が直感的に操作できる画面設計」が53.2%で最多
3. 「紙の見た目を再現できる機能」を重視する理由、第1位「ITリテラシーが高くなくても操作できるから」、第2位「教育やマニュアル作成の負担が減るから」
調査レポートは、こちらから入手いただけます。
調査結果
1. 約3割の担当者が、ワークフローシステムは「十分に活用されていない」と実感
「Q1. あなたのお勤め先で導入したワークフローシステムは、現場の社員に十分に活用されていると思いますか。」(n=111)と質問したところ、「全くそう思わない」が8.1%、「あまりそう思わない」が20.7%という回答となりました。

2. 約9割が導入後に「現場の社員が思うように使ってくれない」と感じる場面を経験
「Q2. あなたのお勤め先のワークフローシステム導入後、「現場の社員が思うように使ってくれない」と感じる場面はありますか。」(n=111)と質問したところ、「非常にそう思う」が13.5%、「ややそう思う」が73.0%という回答となりました。

3. 定着に成功した要因、「紙の申請書の見た目とのギャップが小さかった」が62.8%で最多
「Q3. Q1で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。あなたのお勤め先で導入したワークフローシステムが、現場の社員に定着している主な要因は何だと思いますか。(複数回答)」(n=78)と質問したところ、「紙の申請書の見た目とのギャップが小さかったから」が62.8%、「業務テンプレートが豊富で導入時の負担が少なかったから」が43.6%、「教育やマニュアルが十分に整備されたから」が42.3%という回答となりました。

- 定着が思うように進まなかった理由、「ITリテラシーが高くない社員が操作に戸惑った」が59.4%と突出
「Q4. Q1で「あまりそう思わない」「全くそう思わない」と回答した方にお聞きします。あなたのお勤め先のワークフローシステムにおいて、現場での定着や活用が思うように進まなかった、または苦労した理由を教えてください。(複数回答)」(n=32)と質問したところ、「ITリテラシーが高くない社員が操作に戸惑ったから」が59.4%、「入力項目が紙の頃より増えたから」が40.6%、「承認者がスマホで使えなかったから」が21.9%という回答となりました。

5. 使い方がわかりにくい」「研修がほぼなかった」などの声も
「Q5. Q4で「わからない/答えられない」以外を回答した方にお聞きします。Q4で回答した以外に、現場での定着や活用が思うように進まなかった、または苦労した理由があれば、自由に教えてください。」(n=32)と質問したところ、11の回答を得ることができました。
6. 担当者の半数以上が、現場定着に役立つ機能として「直感的に操作できる画面設計」を選択
「Q6. あなたのお勤め先のワークフローシステムに、もし以下の機能や要素があったら、現場の社員の定着に役立つと思うものを教えてください。(上位3つまで回答可)」(n=111)と質問したところ、「現場社員が直感的に操作できる画面設計」が53.2%、「スマートフォンで申請・承認ができる機能」が37.8%、「教育やマニュアル不要で使える設計」が33.3%という回答となりました。
7. 94.6%の担当者が、「紙の申請書の見た目を画面で再現できる機能」を選定基準として重視
「Q7. あなたは、ワークフローシステムを選定する際に、「紙の申請書の見た目を、そのまま画面で再現できる機能」が選定基準として重要だと思いますか。」(n=111)と質問したところ、「非常にそう思う」が27.0%、「ややそう思う」が67.6%という回答となりました。

8. 紙の見た目再現を重視する理由、「ITリテラシーが高くなくても操作できるから」が6割強にのぼる
「Q8. Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方にお聞きします。紙の申請書の見た目を画面で再現できる機能が選定基準として重要だと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=105)と質問したところ、「ITリテラシーが高くなくても操作できるから」が62.9%、「教育やマニュアル作成の負担が減るから」が39.0%、「既存の申請書の運用ルールを変えずに済むから」が33.3%という回答となりました。

9. 今後重視したい選定基準、「業務テンプレートが豊富に用意されていること」が55.9%で首位
「Q9. あなたが、今後ワークフローシステムを新たに導入、または再選定するとした場合、重視したい選定基準を教えてください。(上位3つまで回答可)」(n=111)と質問したところ、「業務テンプレートが豊富に用意されていること」が55.9%、「スマートフォンで申請・承認ができること」が38.7%、「自社でフォームや承認ルートを変更できること」が36.9%という回答となりました。

まとめ
今回の調査では、中小・中堅企業のワークフローシステム運用において、導入後に「現場が思うように使ってくれない」と感じた担当者が86.5%に上る一方、定着に成功した要因として「紙の申請書の見た目とのギャップが小さかった」が62.8%で最多となり、現場定着に役立つ機能でも「直感的に操作できる画面設計」が53.2%で首位を占めるなど、定着の成否が現場の操作性に大きく左右される実態が明らかになりました。その背景には、現場社員のITリテラシーの差や、慣れ親しんだ紙の運用からの変化に対する戸惑いといった構造的な課題があり、実際に定着が進まなかった理由でも「ITリテラシーが高くない社員が操作に戸惑った」が59.4%でトップとなっています。
こうしたなか、94.6%の担当者が「紙の申請書の見た目を画面で再現できる機能」を選定基準として重視し、その理由として「ITリテラシーが高くなくても操作できるから」が62.9%で最も多く挙げられるなど、現場の業務習慣に寄り添うシステムへの期待は高まっています。機能の豊富さやコストだけでなく、紙の見た目をそのまま再現できる柔軟性をどう評価するかが、これからのワークフローシステム選定における一つの論点となるなか、申請フォームや承認経路を柔軟に設計できるサービスが、現場定着という課題の有効な解決策として期待されると言えるでしょう。
調査概要
- 調査名称:中小・中堅企業におけるワークフローシステム定着失敗実態調査
- 調査対象:中小・中堅企業(従業員100名以上500名未満)の情報システム部門・総務部門・経営企画部門で、ワークフローシステムの導入または運用に携わっている担当者・責任者111名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。 - 調査期間:2026年6月9日〜同年6月9日
- 調査機関:自社調査(調査委託先:株式会社IDEATECH)
- 調査方法:オンラインアンケート
調査レポートは、こちらから入手いただけます。
≪調査データの利用条件≫
1 情報の出典元として「グルージェントフロー(Gluegent Flow)」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。