【調査レポート】 ワークフロー選定基準「長期安定運用」に 関する実態調査

  • 独自調査レポート

"導入して終わり"ではない、運用後の伴走支援が長期安定運用の分かれ道に。選定時に「サポートの手厚さを判断できなかった」が47.7% 

 働き方改革やDX推進の流れを受け、中小・中堅企業でも申請・承認業務を電子化するワークフローシステムの導入が広がっています。ワークフローシステムは稟議・申請・承認という業務の根幹を担うため、一度導入すると乗り換えのハードルは高くなります。しかし実際には、製品そのものへの不満よりも、担当者の異動や組織変更・M&Aといった社内の事情が乗り換え・解約の引き金となるケースも少なくありません。こうした事情を乗り越えて長期安定運用を支えるのが、運用が始まった後のベンダーによる継続的な支援体制です。


 本調査では、ワークフローシステムを長期安定運用してきた、あるいは乗り換え・解約を経験した情シス担当者を対象に、解約・乗り換えの実際の理由と負担、長く使い続けられている理由、そして導入前に確認しておけばよかったと感じる点を定量的に把握しました。その結果、情シス担当者の8割以上が乗り換え・解約を経験しており、その引き金は組織変更やM&Aといった社内事情が最多である一方、システムを使い続けられている最大の理由は「運用開始後も継続的にベンダーのフォローを受けられている」ことだと明らかになりました。

導入後の伴走支援こそが長期安定運用の鍵を握るにもかかわらず、その手厚さを選定段階で見極めることは難しく、運用開始後の支援体制をどう評価するかが、新たな選定基準として浮上しています。

【調査レポート】 ワークフロー選定基準「長期安定運用」に 関する実態調査
 目次

調査サマリ

 今回の調査では、ワークフローシステムを長期安定運用、または乗り換え・解約した情シス担当者の80.1%が乗り換え・解約を経験しており、その最多の理由は「組織変更やM&A」(42.7%)であることが明らかになりました。一方、現在のシステムを使い続けられている理由としては「運用開始後も継続的にベンダーのフォローを受けられている」(51.8%)が最多となり、ベンダー選定で重視する要素でも「困ったときにすぐ相談できる専任の窓口」(47.7%)が首位に挙がりました。しかし、選定時に難しいと感じたこととしては「導入後のサポートや支援の手厚さを事前に判断できなかった」(47.7%)が最多となり、運用後の支援体制を見極めることの難しさが浮き彫りになっています。

1. 情シス担当者の8割超が、ワークフローシステムの乗り換え・解約を経験
2. 乗り換え・解約に至った理由は「組織変更やM&Aによるシステム見直し」が42.7%で最多
3. 導入後サポートの手厚さを「事前に判断できなかった」担当者は約半数

調査レポートは、こちらから入手いただけます。

調査結果

1. 情シス担当者の約8割が、3年以上ワークフローシステムを運用継続、「3年以上5年未満」が34.2%で最多
 「Q1.あなたのお勤め先での、現在使用しているワークフローシステムの運用継続年数を教えてください。」(n=111)と質問したところ、「3年以上5年未満」が34.2%、「5年以上10年未満」が21.6%、「10年以上」が20.7%という回答となり、3年以上の長期運用者が76.5%を占めました。

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2. 80.1%がワークフローシステムの乗り換え・解約を経験、「1度だけある」が45.9%
 「Q2.あなたのお勤め先では、過去にワークフローシステムの乗り換え、または解約を経験したことはありますか。」(n=111)と質問したところ、「何度かある」が34.2%、「1度だけある」が45.9%という回答となりました。

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3. 乗り換え・解約に至った理由、「組織変更やM&Aによるシステム見直し」が42.7%でトップ
 「Q3.Q2で「何度かある」「1度だけある」と回答した方にお聞きします。ワークフローシステムの乗り換えや解約に至った主な理由を教えてください。(複数回答)」(n=89)と質問したところ、「組織変更やM&Aで、利用するシステムを見直すことになったから」が42.7%、「ユーザー(従業員)が使いこなせず、定着しなかったから」が38.2%、「ベンダーのサポートが十分に対応してもらえなかったから」が37.1%という回答となりました。

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4. 「より優れたシステムの存在を知った」「SaaS型に移行したかった」などの声も
 「Q4.Q3で「わからない/答えられない」以外を回答した方にお聞きします。Q3で回答した以外に、ワークフローシステムの乗り換えや解約に至った理由があれば、自由に教えてください。特に他の理由がない場合は「特になし」とご記入ください。」(n=87)と質問したところ、64の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋(原文ママ)>

・使っていたものよりも機能や使いやすさに優れたシステムの存在を知ったから。
・オンプレでありSaaS型に変えたかったので。
・ワークフローの提供元が変更になり、価格改定などもされて見直す良い機会になったから。
・サポート体制に不安が見られた。



5. ワークフローシステムを使い続ける理由、「継続的にベンダーによるフォローをしてもらえている」や「社内に定着して、運用が回っている」が上位
 「Q5.Q1で「1年未満」「1年以上3年未満」「3年以上5年未満」「5年以上10年未満」「10年以上」のいずれかを回答した方にお聞きします。現在利用しているワークフローシステムを使い続けられている理由を教えてください。(複数回答)」(n=110)と質問したところ、「運用が始まった後も、継続的にベンダーによるフォローをしてもらえているから」が51.8%、「社内に定着して、運用が回っているから」が45.5%、「システムが安定して動いているから」が33.6%という回答となりました。

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6. 83.8%が導入時に「運用後の継続的なサポート・支援体制」を確認、「詳しく確認した」は27.9%にとどまる
 「Q6.あなたのお勤め先がワークフローシステムを導入する際に、「運用が始まった後の継続的なサポートや支援体制」を確認しましたか。」(n=111)と質問したところ、「詳しく確認した」が27.9%、「ある程度は確認した」が55.9%という回答となりました。

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7. 選定時に難しいと感じたこと、「導入後サポートの手厚さを事前に判断できなかった」が47.7%に上る
 「Q7.あなたがワークフローシステムを選ぶ際に、難しいと感じたことを教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「導入後のサポートや支援の手厚さを、事前に判断できなかった」が47.7%、「自社の業務に合うかどうかの判断が難しかった」が43.2%、「長く使い続けられるかどうかを、見極めにくかった」が42.3%という回答となりました。

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8. 約半数が、ベンダー選定で「困ったときにすぐ相談できる専任窓口」を重視
 「Q8.あなたが、ワークフローシステムを長期にわたって安心して使い続けるために、ベンダー選定時に重要だと思う要素を教えてください。(上位3つまで回答可)」(n=111)と質問したところ、「困ったときにすぐ相談できる専任の窓口があること」が47.7%、「業務の変化に合わせて柔軟にシステムの設定を変えられること」が35.1%、「利用状況を把握し、定着に向けてフォローしてくれること」が34.2%という回答となりました。

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9. 導入後にベンダーから受けた支援、4割以上が「管理者向け講習会やセミナーの開催」と回答
 「Q9.あなたのお勤め先で、ワークフローシステムを導入した後に、ベンダーから実際に受けた支援を教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「管理者向けの講習会やセミナーを開催してくれた」が43.2%、「定期的に運用状況を振り返る場を設けてくれた」が41.4%、「組織変更に伴うIT環境変更の際にデータの移行を支援してくれた」が31.5%という回答となりました。

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10. 乗り換え時に負担が大きかったこと、第1位「承認ルートやフォームの再設定」、第2位「社員への新しいシステムの周知や教育」
 「Q10.Q2で「何度かある」「1度だけある」と回答した方にお聞きします。ワークフローシステムの乗り換えや解約の際に、負担が大きかったことを教えてください。(複数回答)」(n=89)と質問したところ、「承認ルートやフォームの再設定」が53.9%、「社員への新しいシステムの周知や教育」が51.7%、「新しいシステムへの業務の移行作業」が49.4%という回答となりました。

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まとめ

 今回の調査では、中小・中堅企業の情シスにおけるワークフローシステムの長期安定運用において、乗り換え・解約を経験した担当者が80.1%に上る一方、現在のシステムを使い続けられている最大の理由として「運用開始後も継続的にベンダーのフォローを受けられている」が51.8%で最多となるなど、長期安定運用の成否が運用開始後の支援体制に大きく左右される実態が明らかになりました。その背景には、乗り換え・解約の引き金が製品そのものへの不満よりも組織変更やM&Aといった社内事情にあるという構造的な課題があり、実際に乗り換え・解約に至った理由でも「組織変更やM&Aによるシステム見直し」が42.7%でトップとなっています。

 こうしたなか、導入時に「運用開始後の継続的なサポートや支援体制」を確認した担当者は83.8%に上り、運用後の支援体制を重視する姿勢がうかがえます。一方で、選定時に難しいと感じたこととしては「導入後のサポートや支援の手厚さを、事前に判断できなかった」が47.7%で最も多く挙げられており、最も重要な支援体制ほど導入前に見極めにくいという実態も浮かび上がっています。機能の豊富さやコストだけでなく、運用が始まった後の支援体制をどう評価するかが、これからのワークフローシステム選定における一つの論点となります。その上で、申請フォームや承認経路を柔軟に設計でき、運用開始後も継続的な伴走支援を提供できるサービスが、長期安定運用の実現を支える有効な選択肢として期待されると言えるでしょう。乗り換えを重ねることなく、同じシステムを長く使い続けられること自体が、企業にとって価値ある状態だと言えます。

調査概要

  • 調査名称:ワークフローシステムの長期安定運用と選定基準に関する実態調査
  • 調査対象:中小・中堅企業(従業員100〜999名)の情シスで、ワークフローシステムの導入後3年以上が経過した運用経験者、または過去にワークフローシステムの乗り換え・解約を経験した情シス担当者111名(有効回答)
       ※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
  • 調査期間:2026年6月16日〜同年6月17日
  • 調査機関:自社調査(調査委託先:株式会社IDEATECH)
  • 調査方法:オンラインアンケート

調査レポートは、こちらから入手いただけます。

≪調査データの利用条件≫
1 情報の出典元として「グルージェントフロー(Gluegent Flow)」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。

URL:https://www.gluegent.com/service/flow/